歯科医院経営コラム

2012年11月 4日 日曜日

診療点数減少のケースへの対応

おかげさまで患者数は順調に伸びて毎日診察で忙しくしているけれども、保険点数は思ったほど伸びてない、というケースをお聞きすることがあります。

その原因をレセプトデータ分析を活用して掘り下げてみた場合、1日あたりの患者数の増加により、患者様1人に充てられる診療時間が減少し、1回あたりの保険点数が減少している状況が想定されます。

例えば次の例ですと、1か月あたりのレセプト枚数が50枚増加し、その結果1日の来院患者数も平均5人増加しています。

しかし一方で、この患者数の増加に伴い患者様1人に対する1回あたりの保険点数が50点減少しております。

このように患者数は増加したものの、1回の診療に充てられる診療時間も限られてきたために1回診療あたりの保険点数が減少し、忙しさの割に保険点数が伸びない、という結果に繋がっているものと考えられます。



このようなケースへの対処方法としては「院内オペレーションの効率化」がまず挙げられます。

つまり、患者数の増加に対し院内の作業効率性が低下している(患者の増加に対し医院全体として対応しきれていない)ことが原因と考えられることから、まずは次のような点について具体的に改善の余地がないかを検討することが必要となります。

(1)1日を通じた患者アポイントの平準化

1日のアポイントの状況をみて、特定の時間帯に予約が集中しているところがあれば他の時間帯に割り振るなど、1日の中で込み合う時間帯と暇な時間帯の差をなくし、平準化することができないかを検討してみてください。

(2)スタッフへの権限移譲

院長先生自身が作業を多く抱えてしまわれると、それ自体が医院の効率性を図るうえで大きなボトルネックとなってしまいます。
そのため、スタッフに任せられる部分は作業を割り振ってしまい、院長先生が患者様への診療に対応できる時間をより多く確保できるような体制づくりを検討して下さい。

(3)診療時間や診療日数の増加

現状のスタッフ人数とチェア台数の体制を変えずに患者数のキャパシティを拡充したい場合、時間軸を伸ばしてみる対応も考えられます。
単純に1日の診療時間を延ばすか、1か月における診療日数を増やすことで患者様1人あたりの診療時間をどれだけ確保することができるかも有効な検討と思われます。

(4)人員・医院設備の増強

新たに勤務医やスタッフの雇用や、チェア台数の増設といった人員面と設備面での医院キャパシティの拡充という対応も考えられます。
しかしながら、これらヒト・モノへの追加投資は目先の患者増への対応だけで行うものではなく、中長期の医院経営の視点に立って判断が必要なものであるため、やはりまずは上記(1)から(3)の対応を行ってからの検討が望ましいと思われます。


投稿者 アルトブリッジ税務事務所