医院経営分析

2012年10月20日 土曜日

診療収入増加のメカニズム

歯科医院における診療収入増加は、保険収入と自由診療収入の増加に分かれます。

保険収入の増加は、レセプトデータ分析で要素分解して検討することにより、その増加の要因が明らかになります。
具体的には、保険収入は大きく次の2つのパターンの方程式で表すことができます。

保険収入の方程式 2つのパターン
(1) 延べ患者数 × 1回単価
  → 診療日数 × 1日患者数 × 1回単価

(2) レセ枚数 × 1枚単価
  → レセ枚数 × 月回転 × 1回単価
  → (初診患者数+再初診患者数+再診患者数) × 1枚単価

保険収入を増加させたい場合、単純に言えば、このパターンに則ってこれらの構成要素のいずれかを増やす方策を施すこととなります。

次のような前提をもとに診療収入分析を詳しく説明致します。

<前提>
診療日数: 20日
保険点数: 30万点
1回単価: 600点
月回転: 2回
延患者数: 500人
1日人数: 25人
レセ枚数: 250枚
1枚単価: 1200点


パターン(1)

500人 × 600点=30万点

 =25人 × 20日 × 600点

診療収入の増加のためには、次のいずれかの増加が必要です。
① 延べ患者数の増加
   ・・・診療日数の増加と1日患者数の増加が必要

② 1回単価の増加


パターン(2)

250枚 × 1200点=30万点

 =(初診患者数+再初診患者数+再診患者数)× 600点 × 2回

診療収入の増加のためには、次のいずれかの増加が必要です。
① レセプト枚数の増加
   ・・・レセプト枚数は新患数、再初診数、再診数により構成されているため、
     レセプト枚数の増加のためには、それぞれの患者数を増やすことが
     必要です。

 a.  再診数は前月レセプト枚数から前月の完了数を差し引いて求められます。
   そのため、完了数を減少させることで再診数が増加し、レセプト枚数が
   増加します。

 b.  新患人数と再初診人数を増加させることによりレセプト枚数が増加します。

② レセプト1枚単価の増加
   ・・・1枚単価は、1回単価×月回転により構成されているため、1回単価と
     月回転を増加させることで1枚単価が増加します。

 a.  同一診察内での診療内容の増加により、1回単価が増加します。

 b.  診療日数や診療時間の増加、または月あたりの来院頻度を上げることで
   月回転が増加します。


歯科医院の増収・増患対策は上記のような保険収入のメカニズムを理解した上で、まずは自医院で増加対応ができるレセプトデータ要素を検討することで、具体的な対応策の方向性を整理することが望ましいといえます。


投稿者 アルトブリッジ税務事務所